どうもこんにちは、切手ネコのふうじんです。
秋になってきましたね。
蝉より鈴虫とかコオロギの鳴き声が目立つようになりました。
さてさて、前回に続き、アメリカのデザイナー、ローウィーさんのお話を。
この切手ですよ、覚えてますか?
この切手は最終的に、
造幣局のロバート.L.ミラーによるスケッチをベースにして、
ローウィー(の会社)がデザインし、
ジャクリーン・ケネディ夫人が最終チェック。
そしてM.D.フェントンという職人が金属板に彫りつけて版をつくり、
輪転機によって約5億枚印刷されています。
しかし発行に至るまでの道のりには、まだまだ紆余曲折があるんですね〜。
最初にアメリカ印刷局(造幣局)が打診した印刷会社は、
この仕事を「無理!」と断ったんですって。
だって、前回も書きましたが、製作期間がわずか数ヶ月しかなかったにもかかわらず、
5億枚という大量の印刷をせねばならなかったわけだし……。
こりゃあ断る方が道理ってもんです。
ところが途方に暮れた局が、同じ条件でローウィーの会社に打診したところ、
彼は「OK、お受けしましょう!」と答えている。
こんなタイトな条件なのになぜ?
ケネディ大統領とマブダチだったから?
政府の要請という名誉だから?
いえいえ、その大きな理由は「金」だと言われています。
何しろこの仕事で彼の会社が得た金額は500ドル。
……意外と少ないって?
いやいやこの話、初任給が1ドルだった時代のことでありますのよん。
しかも結果としてこの仕事が芋づる式に他の仕事を呼び、
ローウィーの会社はますます発展を遂げていくわけです。
そうした後の展開(儲け)まで読んだからこそ、
リスキーな仕事に手を出したというわけなんですね……ローウィー、やるなあ。