2015-02-26

ハーブ・ルバリンその2

前回に続き、アメリカの伝説的デザイナー、ルバリンの話を。

彼の全仕事の中で特に有名なのは、
編集者ラルフ・ギンズバーグとタッグを組んで世に問うた雑誌
『エロス』『ファクト』『アヴァンギャルド』の3つでしょうね
(……あをぐみÄイチオシの『MOTHER&CHILD』誌もそこに加えたいところですが、
この雑誌、残念ながら出版されずじまいに終わっているのです)。

これらの3雑誌は現在、ネット上や古本屋さんで高値取引されている人気の品。
何をかくそう弊社あをぐみにも数冊あるのだ、エヘン(ただしÄの私物)!
気になる方は我々のショールーム【place by awo】でスタッフに声をかけてみてください。

さてさて、そんなわけで切手にとどまらず(というより切手は彼の仕事のほんのごく一部)
文字とタイポグラフィの世界に多大なる貢献をしたルバリン。
前回紹介のシリーズ切手は、
彼のほかにジョン・ピスティリ、J.ロンバルデーロがデザインに携わり、
1959から62年にかけてデザインされています。
ちなみにピスティリは、それ以前にもルバリンと組んで
「ピスティリ・ローマン」という書体をつくったりもしている書体デザイナーです。

と、ここまででルバリンの回は一旦終了にします。
次はまた別のデザイナーの別の作品をご紹介しましょう。

ごきげんよう!

2015-02-23

ハーブ・ルバリンその1

やっと春の気配が感じられるようになりましたね。
ご無沙汰しておりましたが切手ネコのふうじんです。

さて、ここしばらくゆるい話題が続いてたので原点に戻るべく、
デザイナーズ切手の話……
特に『あの巨匠のデザイン切手』シリーズを再開したいと思います。

以前紹介したレイモンド・ローウィー切手に続く話題として、
ローウィーとほぼ同時代(ちょっと遅れ)に同じくアメリカで活躍したデザイナー、
ハーブ・ルバリン(1918~1981年)の切手をご披露しましょう。


これらは1960年にアメリカで発行されたエアメール用切手で、
左上からペンシルベニア州フィラデルフィアにある「自由の鐘(10C、13C)」、
かの有名な「自由の女神像(15C)」、
そしていわずと知れた「第16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーン(25C)」の3種類です。

ところでハーブ・ルバリンとはどんな人なのでしょうか? 
試しに、隣に座っているあをぐみデザイナーÄに「ルバリンを語る上ではずせない仕事は?」と聞いたら、
0.5秒もたたないうちに「マザー&チャイルドのロゴ」と即答が。
書体デザイナーのトム・カルナスと組んでつくったこれですね。

そう彼のデザインはこうした、文字中心のものがとっても多いです。
それもそのはず彼は1950年代半ば~60年代後半に、
アメリカ東海岸を中心に花開いた文字中心のグラフィックデザイン、
いわゆる「アメリカン・タイポグラフィ」を代表するデザイナーなんですから。

長くなりそうなので今日はここまでにしますが、
次回もルバリンのデザインと切手について語らせてくださいね。