2013-04-09

オスカー・ニーマイヤー その1

どうも。あをぐみ所属の切手ネコ、ふうじんです。



僕はかれこれ5年近く切手を集め続けていて、
だいぶいろいろたまっているし、どれも気に入っているし、
いったいどこからどう披露しよう……非常に迷いました。

 で結局、栄えある第一回目に選んだのはこれ。
ブラジル人建築家、オスカー・ニーマイヤー(1907〜2012)の
建築デザインをモチーフにした切手シートです。



2010年にブラジルで発売されたもので、
希少とかレアということは全くなく、むしろ手に入れやすい
(っていうか僕のコレクションに、手に入れにくい切手は一切ないんですが)。
でもこのシートデザインといいモチーフといい、
とても気に入っております。

切手自体は、「聖体大会」という
キリスト教のイベントごとを記念して発行されたものですが、
どちらかというとニーマイヤー賛歌、
あるいは首都ブラジリア賛歌としか思えないデザイン。

というのもモチーフとなった建築物はすべてニーマイヤーのデザインで、
しかもブラジルの首都ブラジリアに建つもの、
あるいは強く関連しているもののみだからです。

1960年にブラジルは、リオデジャネイロにあった首都機能をブラジリアに移転。
その主要機関などの建築デザインの大半を担ったのは、
ブラジル人建築家、オスカー・ニーマイヤー(と師匠のルシオ・コスタ)でした。

では切手に描かれた建築物を左側から順にご紹介。

まずは、見切れてるけど、土星のわっかが掛かったみたいな建て物。
これは2006年竣工のギマラエス国立美術館です。

そのお隣はニーマイヤー建築のなかでもかなり有名な、
1958年築のカテドラル

王冠のようなカタチの建物で、
まわりをグルリと囲む16の構造体にニーマイヤーイズムを感じます。

次に中央に立つ戦士の彫像

ブラジリアの三権広場に据えられたこの彫像は、
新首都建設に携わった労働者の功績を讃えてつくられました。
ちなみに像はニーマイヤーではなく、彫刻家のブルーノ・ジョルジ作。

右側は、ブラジリア建設を指揮したクビチェック元大統領のため、
1956年にブラジリア近郊のカテチーニョにつくられた仮設住宅。
クビチェックなくしてブラジリアはありえなかったため、
ブラジリアのいろいろなところに彼の像や碑が見られます。

とはいえ僕的に、この仮設住宅が図柄に選ばれているのはちょっと謎。
ブラジリアにはもっと有名な建築がたくさんあるのに、
なぜこの地味な、しかもブラジリアではないところの建物を選んだんだろう……。
それについて切手デザインをしたブラジル人デザイナーの
ミリアムさんにメール質問してみたんですが、
残念ながら回答なし。がっくり。

ちなみに建物上部からニョキッと見えている像は、
後にブラジリアに建てられる大統領記念館の前に立つクビチェックの像。
実際の仮設住宅にはこの像はないので、
なんだか紛らわしいことになっています。

最後に、右端の橋。これは大統領にちなんで名付けられた
ジュセリーノ・クビチェック橋でございます。
これもまたニーマイヤーのデザイン。

ブラジリアおよびニーマイヤー関連の切手はほかにももっているので、
次回以降も紹介していこうと思います。
初回から結構マニアックでしたかしら……。