カラフルで鮮やかでポップなミッドセンチュリー的インテリア。
これはフィンランドで比較的最近(2010年9月13日)に発行された切手です。
切手自体の図案はフィンランド人デザイナーのPekka Piippoさんによるもの。
この切手には、今やアンティーク的存在となった
ミッドセンチュリー(1960年代前後)的要素が満載されています。
随所にちりばめられたデザインをひとつひとつ見ていきましょう。
まず目に飛び込んでくるのは黄色い、
”ゴー・ゴー・ブーツ”と呼ばれていたタイプのブーツ。
1960年代半ばに流行った、比較的ヒールが低くて長さのあるブーツですね。
左に置かれた赤い電話は“コブラ・フォン”と呼ばれたもので、
その名の通り、蛇のコブラに似たデザイン。
スウェーデンのエリクソンカンパニーという会社が出し、
NY近代美術館(通称MOMA)の永久コレクションにもなっています。
この電話機といい、花形のフレームがついた鏡といい、
プラスチックの安っぽいシーリングライトといい、やたらに鮮やかな壁紙といい、
どれもこれもがミッドセンチュリー的!
駄目押し的に、ブーツの人物が座っているのは、かの「ボールチェア」であります。
あ、全容はこんな感じ。
ボールチェアはフィンランドが誇る近未来系デザイナー、
エーロ・アールニオのメジャーデビュー作品。
1966年ケルン国際家具見本市に出品して人気が高まり、
モナコのグレース王妃など超のつく著名人もご愛用。
そしてコブラフォン同様、MoMAなど数々の美術館で永久コレクションに選定されています。
この一枚に、古き良き時代がギュギュギュ~っとつまっている、というわけですね。